2024年8月20日
於)CRAZY PIZZA at SQUARE
パタゴニアプロビジョンズの協力のもと、イワシの重要性を食べて学ぶ、第3回「THE BLUE DINNING」を開催
・【ドンブラボー オーナーシェフ】
平雅一シェフ考案の、イワシメニューの提供
・【パタゴニアプロビジョンズ ディレクター】近藤勝宏さん、【ドンブラボー オーナーシェフ】平雅一シェフ、【Chefs for the Blue 代表】佐々木ひろこによる、トークセッション
THE BLUE COMMUNITYのモデレーターシェフのお店を舞台にメンバーが集い、学び、考え、食事をするコミュニティイベント、「THE BLUE DINNING」。第3回目の開催となる今回は、パタゴニアプロビジョンズの協力のもと、「美味しくイワシを味わおう!」をテーマに、イワシを使ったメニューを味わいながら、食物連鎖の下位に位置する小型魚を食べる重要性について、語り合いました。
プロジェクトの背景~なぜイワシを語り合う会なのか?~
日本人にとって身近な魚のひとつ「イワシ」。令和5年現在、海面漁業において最も漁獲の多い魚です。
日本全体の漁獲量が減ってきている中で、依然高い漁獲量を維持しているイワシですが、私たちが口にしている量はわずか2割程度です。動物性プランクトンを食べて育つイワシは、食物連鎖の下位に位置する魚で、養殖のブリやヒラメは、主にイワシを使ったフィッシュミールを餌に育ちます。「おいしい!」をきっかけに、イワシの重要性を知ってもらいたい!そんな願いから生まれたのが今回の企画です。
パタゴニア プロビジョンズ × 平シェフ 特別メニューで味わうイワシの「美味しさ」
第3回目となる今回のイベントは、「Don Bravo(ドンブラボー)」の姉妹店である「CRAZY PIZZA at SQUARE」にて開催。クラシックなイタリア料理をベースにしたクリエイティブな料理を展開する、同店オーナーシェフの平シェフが、この日のために特別に開発した2種類のオリジナルメニューが披露されました。
●1品目:パタゴニア プロビジョンズの「ホワイト・アンチョビ スパイシー」とレモンのピザ
パタゴニア プロビジョンズさんの「ホワイト アンチョビ」シリーズに使われているのは、スペイン北部沖のカンタブリア海に生息するカタクチイワシ。個体数が豊富で適切に管理された群れから小規模な巻き網により漁獲することで、混獲や乱獲を防いでいる、持続可能な漁を続けている地域です。
パタゴニア プロビジョンズさんのカタクチイワシの調達や、製品情報について、詳しくはこちらをご覧ください。
▼製品情報
●2品目:真鰯のロザマリーナパスタ
「ロザマリーナ」とは、イタリアのカラブリア州特産の塩辛のような伝統的な食品で、生シラスを唐辛子と塩、オリーブオイルに漬け込んで発酵させたものです。本来は、「カタクチイワシ」の稚魚である「シラス」を使うのですが、今回味わったのは、あえて「マイワシ」を使った、平シェフオリジナルのロザマリーナ。刺激的な辛さの中に、複雑で濃厚な旨味があるのが特徴です。
わたしたちがイワシを食べる意味
冒頭のグラフにあるように、非食用としては主に、養殖用の餌や飼肥料として利用されています。正確な数値は研究段階ではありますが、養殖魚を1kg太らせるためには、1㎏以上(ブリは7kg、マグロは15kg)のエサが必要と言われています。それらの大型魚は、切り身で売られていることも多く、寿司ネタとしても人気の高い魚で、養殖魚の需要も高まっていますが、その分、エサとして必要になる小魚の量も増えていくということになります。
魚を使わないエサの研究も進んではいますが、現状は天然魚がエサの主流であり、食物連鎖を考えても、大型魚は小型魚を食べて育つのが自然な形ではあります。
「流通している大型魚をおいしくいただくことはもちろんのこと、そのような大型魚を口にする際には、その背景にある小型魚の存在にも、思いをはせてほしい」
という佐々木のメッセージや、
「おいしい食べ物が ”不自然” に生み出される世の中はつくりたくない。なるべく、”自然” な生産システムの中で生まれた食べ物で、おいしい体験をしてほしいと思って、プロダクトづくりをしています。」
という近藤さんの言葉に、今いただいたイワシを始めとした小型魚を食べる意義を考えなおす時間となりました。
●プロジェクトメンバー
【ドンブラボー】平雅一シェフ(@tairamasakazu)