真昆布の現状を知るため、北海道・南茅部の浜に伺いました。メンバーの他、アメリカ・LAの一つ星日本料理店【SHIBUMI】のDavid Schlosserシェフも参加しました。
https://www.shibumidtla.com/

真昆布といえば、利尻、羅臼と並ぶ三大出汁昆布のひとつ。そのクリアで厚みのある味わいは、大阪や瀬戸内をはじめ、多くの地域で好まれ使われてきました。ですがその真昆布は今、大きな危機に直面しています。平成26年を最後の豊作年に、不漁が続いてきた天然真昆布は、昨年ついに収穫ゼロ。栽培(養殖)昆布も、味がしっかりと乗る2年ものは激減。ここ数年は、味わいがどうしても劣る一年即成昆布しかまともに採れていません。

猛威をふるうウニの食害、温暖化、山や森の乱れ、、、研究者のお話を伺うと、さまざまな要因が指摘されるなか、真昆布の窮状が羅臼や利尻にまで及ぶ可能性は十分あるとのこと。もしも全種にダメージが広がったら(このまま何もしなければそうなる可能性が大きいです)、日本料理は一体どうなってしまうのか。私たちの食文化が、足元から崩れてしまうかもしれません。

今後料理人は、そして消費者は何をすべきなのか、どう動くべきなのか、深く考える旅となりました。

●担当メンバー:林亮平(てのしま)、梅原陣之輔(八雲茶寮)

●ゲストメンバー:David Schlosser(LA /SHIBUMI)