昆布を未来に残したい。

このプロジェクトは、メンバーシェフである【てのしま】林亮平さんのかねてからの思い端を発したものでした。

日本の食文化の根幹とも言える昆布。中でも最も歴史が古く、また生産量も日本一を誇る「真昆布(マコンブ)」が危機的状況にあるということを、皆さんはご存知でしょうか?ここ10年ほどで天然資源は激減、漁業者の担い手不足も深刻です。

「昆布だしがないと日本料理は成立しない。他に代わる食材は一切ない」と言い切る林さんを中心に、Chefs for the Blueとして真昆布産地・函館市との対話を続ける中で協業に発展。市が中心となって進めるマリンカルチャープロジェクトのシンポジウム「魅力再発見。世界に誇る『函館真昆布』」に協力し、全体の企画構成や登壇者アレンジ、パネルディスカッションの進行等を行いました。

企画に際しては、道立工業技術センター長の安井肇さんや大阪の老舗昆布店の土居純一さんといった昆布生産・流通の専門家に加え、あえて外の目線として、食文化ジャーナリストの森枝卓士さんや、東京紀尾井町にあるレストラン【MAZ】サンティアゴ・フェルナンデスシェフ(ビデオレター)に登場いただき、多角的な視点で真昆布の価値を表現できるよう努めました。

また1枚のキービジュアルを作成。「昆布の道はここから始まった」コピーのもと、函館真昆布の圧倒的な歴史的背景を表現しました。

約200名のお客様やメディアの方でいっぱいとなった会場。大泉潤函館市長のご挨拶にはじまり、基調講演やパネルディスカッションの他、【てのしま】林さんからはお椀、【函館国際ホテル】総料理長の木村さんからはオリジナル昆布メニュー4品を提供いただき、耳だけでなく舌でも真昆布の魅力を体感いただきました。

真昆布プロジェクトはやっとキックオフを迎えたばかり。今後も長く続いていくので乞うご期待です。Chefs for the Blueでは、今後もこうした形で行政や企業とコラボレーションを通じ、水産資源のサステナビリティを目指したPR等のプロジェクトを推進していきます。