映画『ゴースト・フリート』の日本上映にあたり後援、さらにチームのシェフたちの協力により、映画の半券をレストランにお持ちになるとドリンク提供などを受けられるサービスを展開しました。

「あなたの買った魚は、奴隷が捕ったものかもしれない」

法律や規制を守らない、または漁獲報告をしない、つまりルールを無視した漁業はIUU漁業と呼ばれており、特にアジア地域に多いと言われます。船籍登録のない巨大な幽霊船(ゴーストフリート)が、各地の海で密かに乱獲の限りを尽くしている現状は、海にとっての大きな脅威であり、舟で働く乗組員が長期間にわたり過酷な環境で働かされている状況は、人権上の深刻な問題となっています。

恐ろしいことに、このような船で獲られた魚のうちかなりの量が、輸入規制のゆるい日本のマーケットに流れ込んでいると考えられています。たとえば近年問題が目立つ中にタイの漁船がありますが、日本はタイの水産物輸入で世界第二位、キャットフードの約半分もタイ産なのです。

特に食の世界の人間やフーディーなら、知っておくべきシーフード産業の闇。出所の分からない安価な魚が日本で流通することは、闇の産業を支えるにとどまらず、海の資源をさらに枯渇させ、また誠実に海と向き合う漁業者の生活を危うくすることにもつながります。